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2014.12.4
開業から十年以上を経過し、多重債務者は10分の一以下へ
金融庁によると、借り入れが5件以上ある多重債務者は今年9月末時点で16万人と、最も多かった2007年2月時点の177万人から10分の1以下になったとの事。
私が司法書士に合格をしたのは、2002年です。正にピークのまった只中に居ました。借金問題の自殺も多く、切迫感のある相談が、次から次に事務所に寄せられました。本当に電話が鳴りっぱなりでした。今から思えば、隔世の感がありますが・・・。
当時、デパートの広場で司法書士会が主催した無料相談会がありました。屋外という状況にも関わらず、債務整理やヤミ金の相談があふれるように押し寄せました。今では見かけませんが、街金・日掛け金融・商工ローンなども健在でした。地場のヤミ金が実際に顔を見せてきた時代です。まぁ、当時の逸話は沢山あるのですが、キリがないので、この辺にしておきます。
その後、過払い金返還について最高裁判決が出されるに至り、この業務が多くの司法書士にも普及しました。取り引き履歴の開示やグレーゾーン金利についての最高裁判決が出る前は、様々な業者と相当に言い争いをしながら業務をしたものです。危険な思いをしたこともあります。
そんなことを、ふと、思い出しました。
過払い金返還が最盛期になってからは、「目の付け所がよかったね」なんて、同職に言葉を掛けられることが多くなりましたが、大きな間違いです。
私は過払い金があるから、債務整理や過払金返還の業務をし始めた訳ではありません。最初は過払い金について明確に返還されるという最高裁判決がなく、そもそも、過払い金を計算する取引履歴の開示が十分にされませんでした。
業者に「履歴を開示しろ」と理屈をつけて要求すると、「する義務はないし、保管する義務もない」と言われ。ようやく、履歴を開示させて計算して、「過払い金を返せ」と言えば、「返還する義務はない」と言われる時代でした。そんな感じだったので、どちらかと言えば、当時は、敬遠される仕事で、「よくそんな仕事するね」と言われていた位です。
なぜ、やっていたかと言えば、単純に「遣り甲斐」があったからです。私は非力な存在ですが、そのちっぽけな助力でも救われる人がいて、感謝をされるということが法律専門職として誇りに思えたからです。
大手の事務所ではなく、個人事務所ですが、業務の内容が負けていることはありません。丁寧な相談対応にもご評価を頂いています。昨今は過払い金の請求のご相談も減りましたが、まだ、請求をされていない方はご相談ください。
ただ、平成20年前後の新規契約では、ほとんどの場合、過払金が発生しない契約となっている可能性が高いです。平成19年位を分岐点に過払金が発生しない新規契約が多くなっています。
おおよそ平成18年以前からの契約であれば過払金が発生している可能性は高いです。