2008年度森林づくり記録(平成20年4月〜平成21年3月)

  第1回(通算第68回) 平成20年 4月 6日(日) 
                  天候 晴れ 気温12度  
記録者 藤井法道

 参加者

 【JAC】藤井法道・中島眞一・白木貞次・浅野勝義・神山敬三
  【一般】三枝啓子(東京)

                           (計 5名)

 作業内容

@    植林地広場を休憩地として団欒の出来るよう切り株を円形に配し、シートなどを  張る。
A 撤収してあった簡易トイレを設置。シートで囲った展望トイレは上々の出来ばえ。B  冬の間の積雪で痛んだ植栽木の雪起こしを行う。急傾斜地の雪による根起こしや痛 みが多く見られたが、芽吹き前ということも有って、その多くを助けることが出来 る模様。
C   一部標識や、幟の再掲示。

 備考

 昨年まで同様、道の駅7時半集合。揖北林道の崩落により藤波口から上がる。(揖斐川 町によれば4月中には崩落土砂を撤去の予定)植栽地920分到着、作業開始。ヌタ場 辺りまで残雪は無く、ここ3年来最も雪が少ない。
   藤波口から林道出合い辺りまでイワウチワが、また植栽地にコブシやマンサクが咲 いていた。
   ヌタ場付近の残雪に多くのトレースが見られた。「山と渓谷」に登山道開設の記事が 掲載されたことも有り、登山者が増えたと推測される。
   植栽木の多くが途中で折れたり、動物にかじられた痕が見受けられた。これは昨年ま で無かった現象で2月に降った重い雪によるものと推測される。
   昨年10月に400個程のドングリを蒔いて苗床として保護しておいたが、ネズミ?にす べて食べられてしまっていた。
   午後2時半作業を終了し下山。4時前道の駅で散会した。

 次回2回目は427日 春の植栽準備、竹杭や資材の荷揚げを予定しています。
     3回目は511日 春の植栽350本を予定しています。

08年4月6日 参加者 4月6日 藤波登山道尾根に咲くイワウチワ
4月6日 快晴のもと白山の展望 4月6日 沢筋に残雪の花房

第 2回(通算第69回)  平成20年 4月 27日

          天気 晴れ 気温(午後0時)18℃     記録者 久野菊子

参加者 8名(敬称略)
JAC:藤井法道、中島眞一、後藤允、久野菊子
県治山課:舟橋勝、高橋浩 
揖斐農林事務所:曽我部弘行、田中

作業内容
 揖北林道の駐車地点より藤井さんが河原で採取した長さ50pほどのしの竹を200本ほど分担して運びあげる。権現の森林に915分到着。暖かく風も無く作業日和である。5月11日の植林に備えて主に現地から上の地ごしらえを行う。植林ポイントにはテープを巻いた竹を50本ほど立てた。去年までに植えた木はほとんど無事で若芽をふくらませていた。雪で傾いたりしているものを直し、添え木に新しいテープを巻く。根元を枝で囲ったものは囲いの中に木の葉がたまり、水の蒸発や土の流出を防いでいる。囲いが無いものは根元が露出していた。2時30分に作業終了。

備考
 今年は暖かいのか、フキノトウはすでに花になっていた。タムシバとイワウチワは散り始め、シロモジ、ヤマザクラが咲き、ツルシキミはつぼみだった。ヌタ場にはカエルの卵がたくさんあった。林道に5mほどの大岩が土砂とともにずり落ちていて慎重に乗り越えた。次回にはロープを渡し安全に渡れるよう整備する予定にしている。
 なお、揖北林道の崩落地点の土砂は揖斐川町によって撤去されていたが、新たな崩落が起きており心配である。

08年4月27日 参加者一同 4月6日下刈り中
4月27日 雪解けのヌタ場にオタマジャクシの大群 4月27日 植栽調査の久野さん

第 3回(通算第70回目)  平成20年 5月 4日

天気 晴れ           気温(午後0時)26℃    記録者 久野菊子

参加者 4名
JAC:藤井法道、神山敬三、藤田純江、久野菊子

作業内容
 今回も目印の竹を100本運び上げる。権現の森林に920分到着。日差しが強く初夏を感じさせる。現地から上の地ごしらえをヌタ場に近い所まで行う。植林ポイントにテープを巻いた竹を200本ほど立てて来週の春の植栽準備をほぼ完了した。2時20分に作業終了。下る途中、林道にずり落ちた大岩を乗り越える足場を作りトラロープを張った。

備考
 揖北林道の崩落地の土砂はきれいに除いてあった。揖斐川町の敏速な対応に感謝である。林道沿いにヨウラクツツジ・シャクナゲ・ウワミズザクラが咲いていた。現地ではツルシキミと一面の新緑。ヌタ場には孵化したばかりのヒキガエルのオタマジャクシが泳いでいた。今日も3組、5人が藤波口から登っていたが、近時我々の作った登山道を辿って山頂を目指す登山者が多くなったことは何よりも嬉しいことだ。

5.4 ウワミザクラ 5.4 作業

第 4回(通算71回) 平成20年 5月 11日

天気 曇り        気温(午後0時)17℃    記録者 久野菊子

参加者 41
JAC :早田道治、西條好迪、藤井法道、神山敬三、中島眞一、佐藤正雄、岡田     清美、浅野勝義、戸石二生、堀井昌子、山本照男、大脇美代、藤田純江     縄田さかゑ、竹中佳美、久野菊子(16名)
県治山課:舟橋勝、高橋浩、大野、増田 
()ローソン:山本一範、伊藤亮司、山口義臣、津田隆司、田中良太、堀田律子、     中村新
一  般:神谷恵美子、衣笠直子、西依和子、田村司生、内藤美代子、他5
森林インストラクター:小泉、水谷、井上、安江

作業内容

 今日は第三回「権現の森林づくり植栽イベント」である。7時頃集合場所の道の駅「星のふる里ふじはし」では小雨だったが、快方に向かうとの予報が出ていた。730分開会式。藤井委員長、早田支部長、県治山課の舟橋課長、()ローソンの山本オーナー、西條副支部長より挨拶、森林インストラクターの紹介があり、数台の車に分乗して現地に向かう。820分林道に駐車したころ雨は止んでいた。苗木350本を分け合い、各自5本の苗木と名札と支柱を持って歩き始める。

945分に現地到着。小泉インストラクターより今日の植栽樹イロハモミジ、ヤマモミジ、ヤマボウシ、ミズナラ、ヤマザクラの見分け方や植え方の説明の後、4つの班に分かれ広場からヌタ場までの間で作業を開始する。雨後で地面は柔らかく水を含んで植林には絶好のタイミングとなった。1145分作業終了後、権現広場にて小泉インストラクターよりミズナラを食い荒らすカシノナガキクイムシについて説明がある。メスがカビの一種の菌を持ち込んで産卵し菌を育てて子供の餌にするが、この菌が木を枯らす原因となる。有効な駆除方法は分かっていないとのこと。12時より昼食タイム。

午後は西條先生より薪炭材としてのミズナラや痩地で育つアカマツの話があり、今後権現の森林にて伐採木の萌芽更新調査や植栽木の追跡調査を行うとのこと。対象とする木にピンクの印をつけ、樹種・樹高などを測定、記録する。記念撮影をして240分に現地を出発。林道を下りながら小泉インストラクターに話を聞く。410分に道の駅に戻り、西條先生の閉会の挨拶で解散した。

備考
 平成177月に県と協働で立ち上げてから通算71回目、参加した延べ人数は475名を数える。今回で植林は一段落し、今後は日当たりを確保する草刈りなど植栽木の世話、登山道の整備、各種調査に重点が移ることになる。むしろ今日が出発点ともいえる。

 現地ではユキザサ、チゴユリが咲き、ツツドリやオオワシの鳴き声が聞こえた。林道ではタニウツギがつぼみをつけ、ウワミズザクラやガマズミが咲いていた。

 我々の開発した登山道を藤波口から210人ほどが入山した。山渓の情報らしいが、最近こちらからの入山者が富に増えていることは何よりも嬉しいことである。



   2008年5月11日 参加者の皆さん 道の駅「星のふる里ふじはし」にて
5.11 植林地にてインストラクターの説明(1) 5.11 植林地にてインストラクターの説明(2)
 小泉インストラクターから植林の手順説明 5月11日 西條先生の説明

第5回(通算72回)平成20
年6月8日(日)天候曇り 気温22度 
                          記録;藤井法道

参加者
 【JAC】藤井法道・中島真一・白木貞次・早田道治・西條好迪・浅野勝義・神山    敬三・戸石二生
【一般】山口和昭・臼井 徹・富田繁雄・石川和彦、他1(計13名)

作業内容
 @過去三回の植栽木のモニタリング調査ならびに萌芽更新記録樹の選定
 A一部植栽地の下刈り(ヒコバエ刈り取り)
 B植栽地内の歩道整備
 Cナラ枯れによる枯木討伐

備考
定時の7時半道の駅集合。かねてより助成金支援をお願いしていた財団法人オイスカ大垣支局より、富田繁雄会長初め山口和昭事務局長など4名の方が出席してくださり、貴重で多額な補助金の提供を受けた。オイスカさんとしては百々峰に引き続いての助成のようで、今回は森林の更なる育成と岐阜県民の水源確保に協賛されてのことで、その責任の重さを痛感するところである。

 去る5月11日に行った350本の植栽木は順調に活着しているが、カエデなどの一部にウサギによると思われる食害が見受けられた。植栽地内においてホウノキやヤマボウシ・タニウツギなどの花が咲いていた。また、アカゲラが繁殖期を向かえ森林一帯にけたたましい鳴き声が聞かれた。午後4時道の駅散会。

次回6月15日の作業は植栽地手前のブナ林周辺の整備を予定

08年6月8日 オイスカ財団より森林づくりに助成金頂く 08年6月8日植栽の調査状況


第6回(通算73回)  平成20年6月15日(日)

天気 晴れ        気温(午後0時)19℃    記録者 久野菊子

参加者 5名
JAC:藤井法道、岡田清美、神山敬三、浅野勝義、久野菊子

作業内容
今日は大ブナの周りで仕事をする。一度道具小屋へ行き、戻って9時に作業開始。ブナの大木から5mほど上に休息所を設置する。ジョレンで土をならし、以前切り倒したヒノキを8個の輪切りにし椅子にする。午後にはテーブルも作り快適なお休み処となった。ここを行き来する登山者などがブナの懐に抱かれて一休みしてくれればこんな嬉しいことはないと思う。また登山口からブナまでの階段の崩れた所を補修し、出ている根っこなどを切った。日差しを遮っていたブナの周りのヒノキを切り倒したが1本は枝が引っ掛かって宙ぶらりんになった。8月の権現祭りでキャンプサイトに予定している登山口広場の草刈りも行った。215分作業終了。

備考
植栽樹はほぼ順調に生育しているが、ウサギにかじられたらしい跡や、虫の食害もあった。コアジサイが紫の花を咲かせ、ウグイス、ホトトギス、アカゲラ、オオタカの声が聞こえた。林道の崩落地点を乗り越える道が整備されて歩きやすくなっていた。スズメバチが飛んでいて怖かった。 (写真提供・浅野勝義、藤井法道各氏)

6月15日ブナ林の道改良
6月15日 ブナ林の階段補強
  

第7回(通算第74回)  平成20年7月20日

天気 晴れ      気温(午後0時)28℃    記録者 久野菊子

参加者 5名
JAC:藤井法道、神山敬三、浅野勝義、中島眞一、久野菊子

作業内容
 今日は82日の権現まつりの準備が主体となった。権現広場に切株を増設して沢山の人が座れるようにした。ヌタ場にロープを張った。登山口から新しい水場までの草刈りをし、トイレを2か所作った。植栽地の簡易トイレがうまく使用されず汚れていたので、きれいにしました。先週やり残した作業で、ブナに引っ掛かっていたヒノキの枝を切って取り外すと見違えるようにすっきりとした。ブナからの喜びの声が聞こえるようだ。今朝のニュースで雷雨情報があり、昼過ぎ急に黒い雲が出てきたので作業を少し早く切り上げ、1330分作業終了。

備考
 昨日梅雨明けが発表され、真夏の空となった。セミ、ホトトギス、センダイムシクイらしい鳴き声が聞こえた。ナツツバキが少し咲いていた。イワウチワの新芽がたくさん出ていた。
 登山口の100m先で発見した岩場からの冷たい水場は登山道脇のブナ辺りからのもので「ブナの雫」と命名することにした。8月2日のキャンプまでにはNさんが登山口辺りまでパイプで導水してくれるということだ。

第8回(通算75回) 2008年7月29日(火) 天候 曇り                                      記録者 藤井法道 

参加者  藤井法道・中島真一・浅野勝義

               20064月の立ち上げ以降の総参加者延べ533

作業内容
 兼ねて見つけた谷水「ブナの雫」と命名を揖北林道終点登山口へ誘導すべく、特別に出かけてもらい早朝の7時より工事を開始、見事に冷たく美味しい水を引くことが出来た。これで暑い日にも参加者の疲れを、ちょっとでも癒してもらえればと思う。また、これまで三回に渡って行ってきた林道の草刈を今日で完了、82日の「森林まつり」を待つばかりとなった。

備考
 715日から始まった今年の林道の延長工事が本格化、ダンプや重機の往来が多かった今年は林道が更に300m余り先の滝辺りまで延びることになり、最も急な上りが車で行けるようになる。
 秋の初めに向けて発生するカシノナガキクイムシによる「ナラ枯れ」が今年も更に一部に見られ、今後その侵食の度合いが懸念される。

第9回(通算 第76回)  平成20年8月2日 

天気 曇りのち晴れ    気温(午後0時)31℃    記録者 久野菊子

参加者 51名
JAC:早田道治、藤井法道、西条好迪、中島真一、浅野勝義、後藤允、岡田清美    佐藤正雄、戸石二生、藤田純江、縄田さかゑ、長屋桂子、林一美、織田澤    美知子、清水千枝子、白木貞次、白木しずゑ、久野菊子、木村定明
大垣山協:犬飼 進
一 般:24名 
岐阜県:曽我部弘行、田中高行、高橋 浩、田中博文
インストラクター:水谷嘉宏、安江純一、小泉新太郎、谷藤利雄

作業内容
 今日は岐阜県の「山の日(88)」月間に協賛した「権現の森林(もり)まつり」である。730分に道の駅「星のふる里ふじはし」に50名ほどが集合した。天気は曇り、今日も暑くなりそうだ。藤井委員長、早田支部長等の挨拶の後10台ほどの車に分乗して登山口を目指す。8時35分車止めに駐車。各自草木染めに使う板と金鎚とハンカチを持って歩き始める。9時25分登山口に到着。インストラクターごとに3班に分かれて登り始め、大ブナの前で実のなる周期やイヌブナとの違いを教わる。その後権現の広場に移動して簡単な草木染めに取り掛かる。板の上に紙、ハンカチ、生の葉、紙の順に置き金槌でたたいて葉の汁をハンカチに染み込ませ、葉の形を写し取る。しばらくは無言で鎚の音だけが「トントン」と軽快な音が森に響いた。
 1時間足らずで完成し、品評会をして優秀な3点が選ばれた。
 11時30分から昼食タイム。
午後は長屋桂子、林一美会員による優雅なフルートの演奏で始まった。山の歌を中心に17曲を歌い林会員の愉快な解説も楽しんだ。その後は班ごとに沢すじを歩き、ヌタ場やトチの大木、炭焼き釜跡、クマによるヒノキの皮はぎ被害などを見学し、インストラクターから人と自然が共生してきた里山について学習した。2時20分に現地を出発。登山口に下りた所でキャンプをする人たちと分かれ3時30分に駐車地点着。道の駅に戻り、4時早田支部長の挨拶で解散となった。

備考
 広場や登山道の整備、キャンプ地のトイレや水場など前々から重ねてきた準備が実を結び、皆さんの協力のおかげでスムーズに充実した権現まつりが開催できた。JACの公益法人化に向けてこのような活動は今後も大事にしていかねばと思う。一般参加の人たちに感想等のアンケートを書いてもらったらよかったかもしれない。土曜日だったので林道工事の人たちと同時に下山した。大型重機で先日まであった岩がきれいに整地され道も少し延びていた。ナツエビネの蕾(種?)が膨らんでいたとの情報があった。

 次回は817日(日)、一昨年植栽した周辺の下刈りの予定。

 また、824日には日本山岳会全国協議会のメンバーを植栽地に案内の予定。

第1回(通算77回) 平成20年817日(日)  天候 晴 気温27                            記録者・写真 藤井法道 

 参加者  藤井法道・中島眞一・浅野勝義・神山敬三・藤田純江(5名)

作業内容
 @  林道登山口から植栽地までの登山道手直し。
 A 水場の手直し
 B   植栽地内の枯木撤去・整理
 C   
ヌタ場下150メートル地点に有る炭焼き釜・小屋跡の整備
 D    標示板の取り付け
 E   
次回以降に行う予定の植栽地から上部の登山道整備の下見
 一年振りに登山道を歩いてみたが、最近登山者の増加を反映してすっかり登山道らしくなり驚いた。稜線取り付き手前の急坂と山頂手前、藪部分の一部登山道の付け替え程度を行い、今年度中には整備を完了したい。

備考
 日差しは強く真夏と変わりないが、空にいわし雲、登山道の脇には月見草が咲いて、木陰を吹きぬける風は何処となく秋を感じさせる。
 新たに大トチの木の谷川に熊の出入り口を発見し、谷側から見えるようにした。
 前回新たに水場を整備したが、これに『ブナの雫』と命名した。それというのも登山道の脇に有る巨大ブナの辺りから流れ落ちているもので、貴重なお助け水として重宝されることだろう。
なお、そのブナは今日も日差しを一杯に受け我々を迎えてくれたが、その大木には今年も実の成る様子が見られない。これで三年目の不作ある。

次回24日は日本山岳会「森づくり」全国連絡会準備委員会メンバーによる植栽地の見学が予定されている。

08.8.17日 参加者 登山道の脇にある8本に萌芽更新したウリハダの木
ヌタバの下にある大トチの木の基で熊の出入り痕有り その直下にある炭窯跡と居住跡も隣接している

第1回(通算78回)平成20年8月24日(日)  天候 曇り 気温23
                                            
記録者 藤井法道 

参加者;藤井法道・早田道治・荻野和彦・浅野勝義・神山敬三・堀 義博・藤田純江・    縄田さかえ
その他;吉永秀明本部常務理事・高尾の森5名・東海支部2名・京都支部3名・関西支部    2名・広島支部1名 等                   計25名             

第二回 全国森林づくり連絡協議会 経過報告

前日の23日は岐阜駅ハートフルスクエアーにJAC全国から29名の参加者をもって第二回森林づくり連絡協議会を開催した。議題は森林づくりにおける各支部の活動報告・問題点・本部への要望事項などに加えJACの公益法人化に伴う問題点、森林づくりのPR活動や資金の調達方法などについて四時間に渡り活発な意見交換を行った。

 次回は平成21228日に再び東海支部で第三回を開催することで閉会した。

24日は朝までの雨が嘘のように止み、道の駅を8時過ぎに出発。藤波登山口で一度車を降りて県有林のさわりと、我々が開設した権現山の西ルートを見てもらい、再び車で揖北林道を車止めまで上がる。

 約一時間の林道歩きを経て植栽地へ、美濃の山々の原状などを各支部の方々の目で見学してもらい、貴重な意見を頂戴すると共に「森林づくり」についての今後の問題点や目指すべき方向など、共有する諸課題を再認識することが出来た。

 なお、一部の方は山頂まで登り、他の方は当メンバーの案内で林内の炭焼き釜跡・ヌタ場・トチの大木などを見て回り、午後2時下山開始。道の駅で午後3時過ぎ散会した。

08.8.24 第2回森林づくり連絡協議会・参加者 08.8.24 藤波登山口にて説明
08.8.24 林道登山口 権現の森林には後20分 08.8.24 大トチの木を仰ぐ高尾の森の河西さん

第12回(通算79回)平成20年9月28日(日)天候 曇り 気温11

                              記録者 藤井法道 

参加者 
 JAC;藤井法道・中島眞一・白木貞次・岡田清美・浅野勝義・神山敬三・長屋桂子・    白木しずえ
  ・金華山に登る会 4
 ・岐阜県治山課
4名・地球環境課4名    合計20名                            
作業内容
もみじの一部が紅葉し昨秋植林したカツラの紅葉が綺麗だった。
枯木討伐・植栽木周辺の下刈り・植栽木の赤テープによる表示・討伐木の整理の四 班に別
9時過ぎから作業を開始。8月の暑さが嘘のような涼しさになり作業は大 いにはかどった。 
 今日は県の関係者が午後2時半過ぎに植生物調査に訪れるということで、関係者の 案内の
ためいつもより遅くまで作業に精を出した。

備考
 9月2日揖斐川町周辺を襲った集中豪雨による権現周辺の被害は甚大で、我々の作業基点となる揖北林道も国道417号線分岐から土砂の流出などズタズタの状態で復旧の目途すら立たない有様になった。
そのため前回は止む無く中止したが、今回からは藤波登山口から上がることにする。標高差にして林道使用と400m以上ハードになるが復旧までは止をえないので頑張ることにしたい。
植栽地の上部では今年もカシノナガキクイムシによるナラ枯れの被害が散見された。
 当初の予定では次回以降、登山道の整備になっていたが、これを次年度に回し、次回の13回(10月5日)以降も植栽地周辺の作業としたい。
08.9.28 参加者 藤波登山口が9月2日の集中豪雨で崩落
 08.9.28 作業の模様(1) 紅葉したカツラ

第13回(通算80回)平成20年10月5日(日)天候 雨 気温12                                 記録者 久野 菊子 

参加者 
 藤井法道・浅野勝義・神山敬三・後藤 允・久野菊子       合計5名                                    
作業内容

朝からの怪しい天気に天気予報を信じ出発したが、ちょうど作業場へ着く頃に雨になってしまった。揖北林道が崩落のため今日も入れないので藤波登山口からのアプローチになる。作業として行うことばかりだが、雨になっては機械を使用することも出来ず、全員植栽した木にピンクのテープでマーキングを付け、下刈りが容易に出来るようにした。午前中で作業を中止。昼食後下山、午後二時前解散したが、皆さんずぶ濡れになりながら本当に良く頑張って下さった。感謝、感謝。

備考
 帰路、9月2日の大雨で甚大な被害にあった揖北林道に入ってみた。復旧に一年は掛かるのではないかと想像されたが、既にその80%が手直しされ、上部の舗装道路手前の崩落地点まで車が入る状態になっていた。重機の力たるや想像以上である。
 従って、次回10月26日(日)には揖北林道から上がることにします。作業予定では上部登山道整備になっていますが、植栽地の枯木討伐や整理などを行います。 なお、所々では気の早い紅葉が見られるようになってきました。

また、秋特有の澄み切った展望も楽しめますので一度是非、遊びにお越し下さ。

08.10.5 参加者一同 08.10.5 作業植林樹にテープ付け

第14回 (通算81回) 平成20年10月26日

天気 雨のち曇り      気温(午後0時)11℃    記録者 久野菊子

参加者 5名
 JAC:藤井法道、神山敬三、浅野勝義、戸石二生、久野菊子

作業内容
 730分に道の駅を出発。土砂崩れのため通行止めだった揖北林道が通れるようになったので元の地点まで車で入る。枝打ち用のアルミのハシゴと添え木用の竹を約70本運びあげる。歩き始めて15分ほどで以前から沢が崩れていた個所が豪雨でさらにえぐられ通りにくくなっていた。910分に現地到着。小雨が降り出す。法道さんが養老で採取したドングリを育苗ケース3枚にまいて、ネズミにかじられないよう50センチほどの高さに台を作って乗せ、網をかぶせて周りを木や石で押えた。前回に続きピンクのリボンを添え木につける。添え木はあっても植栽樹が見当たらないのが何本かあって、南の斜面に多いような気がする(なだれの勢と思われる)。午後は雨も止んで広場より上部の枯れ木の倒伐と後片付け、登山道に並べた材木を整備し、210分作業終了。下る途中、崩れた沢に石で足場を作りトラロープをつけて通りやすくした。必要に応じ土木工事屋さんに変身する男性陣に感服。すえに夕もやが迫った道の駅で16時に解散した。

備考
 揖北林道には何箇所か土砂崩れの跡があった。車止めから少し先のところで道が10mほど抜け落ちていて工事用の足場を通った。

昼ごろ雨が止むとともにガスが出て色づき始めた紅葉をしっとりと包む。じっとしていると寒い。広場から道具小屋まではホオなどの落ち葉で埋め尽くされていた。ナメコがたくさん収穫できた。また、植栽地付近にキジの甲高い鳴き声が響いていた。

 次回第15回の作業は119日に行います。作業内容は今回に引き続いて植栽地付近の伐倒木の整理や遊歩道の整備などを行います。
 紅葉前線真っ只中の権現で、いい汗を流しませんか。

【事務局より】
 
三重県のTさんには、今日も三時間もかかる自宅から駆けつけてもらい本当に有り
 難う御座いました。また、お陰で討伐した枯木の整理に「抜トビ」が有効だと分かり
 ました。さっそく手当てしましたので次回には持って上がれると思います。

 少し肌寒くなったランチタイムだったが、Kさんお手製の暖かい「きのこ汁」が美味
 しかった。お陰さまで午後からの作業が大いに捗りました。

10月26日参加者 10月26日紅葉の進む植林地の整備

第15回(通算82回)平成20年11月3日(日)天候 曇り 気温12度                            記録者 藤井法道 

参加者  藤井法道・藤田純江・長屋桂子・林一美・古瀬美枝子                                      合計5名                                         
参加者一同
左から長屋、林、古瀬、藤田、藤井
作業内容
 当初の計画には無かったが、権現で作業したいとのリクエストにより、定時に集合し現地を訪れた。
9時過ぎから作業を開始、植栽地付近のカシナガによる立ち枯れ木の伐倒、それを使っての歩道整備や植栽木保護など、女性ならではの決め細やかな作業を午後2時頃まで行った。
先日、調達した抜トビを持ち上げたが、今日ばかりは頼もしい男性人が不在のためこれを使う余地が無かった。

備考
 先週に引き続き紅葉が素晴らしい。カエデの赤、シロモジの黄紅葉など、今が最盛期そして今日もナメコの大収穫。暑くなく寒くも無い、去りがたい今の権現でした。
 各務ヶ原のSさんが次週15名余りを連れ、このルートを登山すべく藤波口から下見に来られていた。
 次回の第16回は11月9日、今回と同様の作業を行います。なお、林道の延長工事が、おおむね終了し歩きやすくなりました。

第16回(通算第83回)平成20年11月9日(日)天候 曇り 気温7度                            記録者 藤井法道 

参加者
 藤井法道・中島眞一・神山敬三・後藤允・戸石二生・竹中佳美・浅野勝義・  長屋桂子               
                              合計8名                                      
作業内容

林道の車止めから登山口に至る二つの崩落箇所に土嚢を積んで歩きやすくした。前回Tさんの何でもない提案だったが、こういった協働作業により一歩ずつ環境が整ってゆくことが何より嬉しい。
9時過ぎから作業を開始。倒伐しておいた枯木をチエンソーで運びやすい大きさに刻み、それを植栽木の目印にしたり、歩道の脇に積みかけたりした。以外に重量が有り見た目よりも大変な作業である。
今日は頼もしい男性人の参加が多く、先日手当てした抜トビ(トビ口)も大いに活躍した。

 また、来年5月に行う植栽に関連して、ヌタ場手前の比較的傾斜のゆるい箇所の切り開きを少し行った。更にこれまで植栽した900箇所余りには日照りや雪崩れ、あるいはウサギなどによる食害で活着できなかった箇所が有り、これらに補植すべく緑色の目印(約50本)をつける作業を行った。

午後2時まで作業を行い4時頃、揖斐川マラソンで混雑する道の駅で散会した。

今回のマラソンは先のシドニーオリンピックのマラソン金メタル高橋尚子が來町した為か参加者が何倍も多かったようだ。

備考

植栽地付近のシロモジやウリハダカエデなどの黄紅葉はだいぶ葉を落としたが、イロハモミジなどの赤紅葉が素晴らしかった。
また、曇ってはいたが能郷白山と屏風山の間に遠く真っ白な加賀の白山が遠望できた。
今日のランチタイムはGさんの暖かい鍋。鳥肉に面取りまでしたふろふきダイコンがなよりのご馳走でした。いつも一時間もかけてのボッカ有り難う。

第17回は山岳講演者と植栽地を訪れる予定でしたが都合により中止します。

次回は11月30日、植栽地の枯木の整理・補植箇所の特定・ビオトープ作りなどを行う予定です。

 事務局より
 :土日よりウイークデーに参加したいとの希望がありました。
  出来る限り同行いたしますので希望される方はご連絡下さい。

11月9日参加者 11月9日落葉したブナ
11月9日崩落地の補修 ラフェノレダ菌により浸水阻害されたナラ(年輪50年)

第17回(通算第84回) 平成20年11月30日(日)

天気 曇一時雪    気温(午後0時)4℃       記録者 久野菊子

参加者 10名
JAC:藤井法道、神山敬三、戸石二生、白木貞次、岡田清美、白木しずゑ、
    藤田純江、縄田さかゑ、竹中佳美、久野菊子

作業内容
 730分に道の駅を出発。揖北林道は今年の工事が終わり、三本滝のすぐ手前まで延びて随分アプローチが近くなった。階段を作る鉄筋数本と、篠竹70本ほどを 運び上げる。9時10分現地到着。男性は枯れ木の倒伐と整理、女性はしの竹に 緑のテープを巻き、植栽樹が活着できなかった箇所や植林できそうな所にそれを 立てる。
 昼過ぎに一時大粒の雪が激しく降ったが、作業再開。道具小屋の近くにビオトーを作る。ビオトープといっても今日のところは炭焼き窯跡の近くに枯れ枝や丸太などを積み上げた程度にしか出来なかったが、将来的には近くに水溜りなどを拵えて、さらに虫たちの共存できる場に出来ればと思う。このことによって、どんな虫たちが観察できるか、楽しみにしたい。    来年の5月に予定する植栽の際、補植のため目印に立てた緑テープの竹の本数を数えると54本だった。枯れ木の倒伐と輪切りにする作業も午前に続いて行う。2時に作業終了し、3時30分に道の駅で解散した。

備考
 先月設置したドングリの育苗ケースはネズミに荒らされることもなく無事で、数本は発芽していた。現地は落葉も終わり見通しがよくなったが、標高1000m以上は雪が降っていてずっとガスの中だった。ヌタ場には先日の雪がうっすら残り、カモシカの足跡があった。藤波口からの地元の登山者が4人通った。ナメコは良いのがたくさん収穫できた。

事務局より:先日の雪であきらめていた「芋煮会」がKさんやNさんのお陰で盛大に出来感謝いたします。

 

08年11月30日 参加者 08.11.30.楽しい芋煮会

第18回(通算第85回)2008年12月7日(日) 天候 晴れ 気温1度                            記録者 藤井法道 

参加者 4名
 藤井法道・中島眞一・岡田清美・浅野勝義・
作業内容
 7時半に道の駅を出発。揖北林道へ入る頃から昨夜の雪を踏むようになる。そして約一キロ先から4WDに切り替えて入ってゆく。車止めの標高570メートル辺りで積雪が10センチほど。木々に付いた新雪が朝日を受けて眩いばかりの絶景。思わずNさんがカメラを取り出した。
林道終点の登山口では奥美濃の盟主である能郷白山や屏風が手に取るように見え、方向を転ずれば金糞岳や横山岳が展望できた。9時過ぎに植栽地に着いたが、40センチも有る雪の中では作業をすることも出来ず、当初の予定通り小屋じまいとする。午前中、道具小屋の整理を初め、チエンソー・草刈機のメンテナンスや下刈り鎌の砥ぎなどを行い、午後からはトイレやのぼりの撤去などを行った。
午後1時頃今年度の作業を終了した。
 今年度、21回の作業計画の内、3回が雨などで中止になり18回の作業を行った。参加してくださった延べ人数235名は過去三年間で最も多い参加者であった。

なお、今年度植林した木は8月2日の300本を加え、これまでで延べ880本になった。

来年度は活着しなかった箇所への補植60本余りに加え、新たに100本の広葉樹を植林の計画である。

備考
 次回の作業:今年度最後の作業は来年3月8日(日)午前7時半道の駅集合で「冬季観察会」を植栽地に於いて行い、希望者は権現山の山頂を往復します。

なお、残雪の状況にもよりますが、藤波登山口から登る場合も有ります。
今日も2パーテーの一般登山者が有った。


事務局より次年度、平成21年4月からの作業日程は同年1月末頃にホームページ上に掲載いたします。

08.12.7 参加者 新雪の林道を行く
権現の森林の様子 金糞岳展望

第19回(通算第86回)平成21年3月8日(日) 天候 晴れ 気温6度

              記録者 藤井法道 

 参加者 10名
 藤井法道・西條好迪・白木貞次・岡田清美・佐藤正雄・浅野勝義・神山敬三・  縄田寿澄・藤田純江・縄田さかゑ
作業内容
 今期最後の集会は予定通り『冬季観察会』である。
定時の7時半には10名の参加者が集合、それぞれの車に分乗し揖北林道を遡上し最終地点から例によって植栽地まで歩く。今年の異常ともいえる暖冬で植栽地まで殆んど雪は無い。こんなことはここに入るようになって以来初めてのこと。今日は西條副支部長に講師として、たってのお願いということでお忙しい中を来て頂いた。それも無料奉仕で貴重な講義をしていただいた。

 森林の内部構造や木々の冬芽のお話など、山の自然に接する機会の多い我々には、興味深いことばかりで、この上なく良い勉強になった。参加者からの希望も有り、今後この様な機会をもっともっと増やしてゆきたいと思う。

 昼食はOさん手製のキムチ鍋を賞味させてもらい、午後からはこれまで植林した木の支柱が雪で倒れており、これを雪起こしした。
 今年は雪が少なかった勢も有って、植栽木がウサギなどによる食害が目立った。中でもシデの仲間やエゴノキなどに多く見られたので、今年度はそれらに比較的強いと思われるブナやミズメ・ミズナラなどを中心に植樹してはどうかと思う。

 植裁地から終日輝くように見えた能郷白山や加賀白山などを後に、午後二時前に名残惜しく下山した。道上部の崩落地点では土嚢で階段を作り歩きやすくした。

備考
2008年度第四期は今日で全作業が終了した。実働19回、延べ参加者数255名。(これは昨年より実働で7回少なかったが、参加者は逆に25名多かった)植樹した木は今年の300本を加え、合計880本になった。

事務局より:
次年度は平成21年4月5日から一回目の作業を開始します。定時の7時半に道の駅
へおいで下さい。
09年3月8日の参加者
09.3.8 西條先生の森林の勉強会 09.3.8 キムチ鍋を囲み作戦会議
 第4期(平成20年度)森林づくりの奉仕は今回で終了した。ご一同様本当にご苦労さんでした