北アルプス夏季山行 霞沢岳(2645.6m 二等三角点) 霞沢岳は6年前の5月に挑戦したが残雪のため断念し、今回こそと期待したものの、お盆過ぎから日本列島に前線が停滞して北陸から北は雨が続いていた。出発の前日は大雨警報が出て予報は無情にも雨。8月29日朝はまずまずの曇り。とにかく現地までとの思いで6時20分3人で岐阜を発ち、平湯の宝タクシー駐車場で4人を待ち合わせ、ジャンボタクシー(9人乗り、8000円)に乗りかえて上高地に入る。関東組の3人と合流し、10時15分小雨の中を出発した。明神で昼食をとり少し歩いて梓川を右に別れ黒沢に沿って徳本峠への登りにかかる。時々傘をさしながら14時20分徳本峠の小屋に着いた。屋根に石を載せた大正12年建築の小屋は健在で、北アルプスの中では文化財的存在になりつつある。日暮れとともにランプが灯り霞沢岳を目指す人々の宿となった。 翌朝外へ出てみれば雨。沈む心に雨具を着て5時10分2090mの徳本峠小屋を出る。シラビソの樹林帯を急登して6時20分ジャンクションピークに着いた。ここで法道さんは体調が芳しくないSさんをサポートする為下ることになり、残った8名で進む。登った標高の半分を下り水溜りのような池やガレ場を通りお花畑で休息。ハクサンフウロ、トリカブト、マルバダケブキに混じってリンドウの蕾が夏の終わりを思わせる。以後小さなアップダウンが延々と続き、樹林から灌木に変わる頃、右手に六百山の岩の混じる堂々とした山塊が同じ高さに見えてくる。ここからK1のピークまでは段差の大きな急登となり、岩や木やロープをつかんで緊張の連続である。K1に着いたのは9時40分、予定より1時間遅れている。ここで白木さんが奥さんとTさんをサポートの為下り、5人(岡田、池田、堀井、長屋、久野)で山頂を目指す。少し登り返してK2ピークを過ぎ、眼下に梓川河畔のホテルの赤い屋根を見ながらなだらかなハイマツ帯を行くと二等三角点があった。 当初の計画では三日目の朝「ひょうたん池」を往復の予定だったが、藪に残る昨日の雨露と昨日の疲れもあって次回に楽しみを残すこととし、7時30分に小屋を出て山研とビジターセンターに立ち寄り11時のバスで平湯へ戻り、解散した。 [久野菊子記] [日 時] 平成20年8月29日(金)〜31日(日) [場 所] 長野県松本市 31日;嘉文次小屋7:30−上高地バスターミナル10:40−平湯11:30−岐阜15:30 [地 図] 上高地 (1/50000) 上高地 (1/25000)
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