Aグループ報告 記録; 野村百合子
一昨年から取り組んできた「権現の森林づくり」が殆ど出来上がったので、今日は「ぎふ山の日」に協賛しての「プレ権現の森林まつり」です。3ルートから小津権現山へ集中登山する計画で、岐阜県庁の方や一般の方も含め34名が参加しました。私は一番の健脚ルートである藤波谷から登り小津へ下るA班にエントリーしましたが、皆さん敬遠されたのかA班の女性は私一人でした。
7時に旧久瀬村役場に集合。今日のため新調した緑地に白で「権現の森林づくり」と染め抜いた横断幕を掲げ、全員で記念写真を撮りました。その後、クロス登山のためそれぞれ車を交換して荷物を積み替え出発、藤波谷登山口までは15分ほどです。リーダーの白木さんが全員を点呼して、いよいよ出発です。時間は8時5分前、ほぼ予定通りでした。
目の前の砂防堰堤を越すと、すぐに尾根に取り付きます。いきなりの急坂です。早速「別なコースを選べばよかった」と後悔しますが、今更どうしようもありません。頑張るしかありません。先頭はどんどん先へ行きますが、「マイペースでいいよ」という言葉を慰めに、ゆっくり最後尾を登っていきました。
このルートは尾根筋で急登ですが、標高差200m毎に平坦な場所があり、一息つけます。植林と二次林が混ざった林の中であまり陽も当たらず、素敵なルートといえるのではないでしょうか。皆さんは平坦な場所で休憩をとりながら待っていてくれるので、それほど遅れずに3ピッチで林道終点に到着しました。林道直下の急坂には自然木を利用した階段が作ってあり、登る人のことを考えた手の込んだ仕事に頭の下がる思いでした。
林道終点には矢中谷林道から登ったC班の人たちが運んだ今晩のキャンプ道具がデポしてありました。そこから一登りで「権現の森林」ですが、その途中にこのルートのシンボルともいえる素晴らしいブナの巨木があります。周りの雑木を刈り払って、さらに立派に整備してありました。この木には名前があってもいいな、と思うのは私一人だけでしょうか。
「権現の森林」でC班と合流し、西條先生から森林づくりの考え方を解説してもらいました。ただ自然のままに放置しておくのではなく、適度に人の手が入っていい林になるのだ、という話を新鮮な気持ちで聞いていました。
その後は頂上までの最後の登りです。イワウチワ、ツルリンドウ、シャクナゲなどの群生地を行きますが、残念ながら花の時期ではありません。来年のシャクナゲの花芽を横目に見ながら頑張るだけです。頂上台地への最後の急坂には40mのザイルが2本フィックスしてあり、それにつかまり疲れた体を押し上げます。そして、ようやく頂上到着。それでも4時間はかからず、もっと楽な小津ルートのB班の人たちより早かったで、私もまだまだ見捨てたものではないかな、とちょっぴり自信回復でした。
小津ルートの人たちや早田支部長の到着を待って万歳や乾杯。炎天下の頂上ですが、充実感で一杯です。北の方、花房山が立派に見えます。「この間の稜線に道があったら素晴らしい縦走路になるのに」という人がいれば、「いやいや、これは残雪期にエキスパートだけに許されるルートであるべきだ」と反論する人もいます。山に登る人は自分勝手な人が多いのですね。私はどちらの意見に賛成かな?昔はエキスパート派に賛成だったけれど−−−。
持ち上げた横断幕をバックに記念撮影をして、キーを交換して、左右に分かれ頂上を後にしました。途中の高屋山まではアップダウンがありなかなか高度が下がりません。ところがその先は一本調子の下り坂、なんとなくこのルートを登ったB班の苦労が分かるような気がします。登りのきつさは高低差だけではないのですね。途中に息のつける場所があるかとか、アップダウンがどの程度あるかとか、が影響してくるのですね。そういうことをあれこれ思いながら疲れた足を引きずって、ようやく車止めに到着。昔と違って、小津の集落より大分上まで林道が上がっていました。それを車で下ることの楽なこと、あっという間に出発地の旧久世村役場に到着しました。
B班C班の人たちは大概、今晩は山の中でキャンプです。それに参加できないのは残念だけれど、私なりに充実して満足できた山行でした。リーダーの白木さんはじめ皆さん、ありがとうございました。
【参加者】
JAC ; 白木貞 堀 西條 小林 佐藤 今峰 後藤 久田 鈴木 野村
岐阜県 ; 神尾 舟橋 高橋 栗本 村田 遠藤 石井
下山時のみ ; 高橋 進、 高橋 悦子、 箕浦百合子(BコースからAコースへ編入)
【コースタイム】
旧久瀬村役場7:00〜7:40=藤波谷登山口7:55−矢中谷林道9:30〜9:45−権現の森林(説明会)10:00〜10:25−小津権現山11:35〜13:05−高屋山14:10〜14:20−林道終点車止
15:30=旧久瀬村役場16:00(解散)
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