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日本山岳会100周年記念
聖山カイラス山一周トレッキング
日 程:2005年5月7日〜6月2日 メンバー:高木碕男以下7名 ツアーガイド wec・貫田氏
昨年日本山岳会の晩餐会において、名誉会員に推撰された高木碕男氏(83歳・前岐阜支部長)を隊長とする日本山岳会のメンバーで聖山カイラスを一周することに成功し、全員無事に帰ってきたので報告します。
今回の企画は、JAC100周年の節目でもあり。10年来暖めていたシルクロードを中心とする旅の最後の仕上げにしようと思い定めていたものです。
最初は30人以上の希望者で、人選するのに困惑状態だったが日程が迫ってくるに従い、1ヶ月の日程では仕事を持つ人や健康上の事など理由に最小人数になった。
5月7日に出国。ネパールのカトマンズから車で中国のチベット自治区に入り、ランクルでの道のりは全行程2,500km、平均標高4,500mに22日間、平均年齢71歳の超熟年と言われるメンバー。高度に体を慣らしながら同18日、カイラスのふもとに着いたが、ドルマ峠は雪が多くヤクもポーターも越えられない。現地のガイドと交渉し帰国に合わせた最終日程まで順延しその間、グゲ遺跡などの見学を先にした。
5月23日カイラスの麓で行なう「サケダワ」釈迦の生誕祭を見学、その間吹雪に遭い天候の心配をしたが翌24日から快晴、2泊3日の一周(コルラ)に取り掛かった。
荷物は「ヤク」に担がせ一部の人は登りにヤクに乗ったものの全員がほぼ歩き通した。
第一日目は招待所のタルチエンを10時20分に発ちサケダワ祭の有った上部の車止めにてヤクグループと待ち合わせ、15頭のヤクに食料、テント等を乗せ出発する。カイラスの北西側のなだらかな渓谷を時計周りに約4時間の走行。標高4,920mのデラプール・ゴンパの近くでテント泊。快晴の中、カイラスの北面で最も綺麗な山頂が望めた。朝方マイナス15℃、川の水が完全に凍っていた。
第二日目 最大の難所ドルマ峠(5,630m)を越える。この日も快晴、空の青さと雪渓のコントラストがサングラスに浸みこむ。峠の取り付けから固い雪渓(ヤクが乗っても無難)で意外と足場は楽であるが、さすが高所でビスタリーの行動。一部ヤクの背を借りた者もいたが頑張って登った。峠では此のメンバーでよく此処まで来たとみんな涙を流して喜び、手を握りあった。此処からの下りは岩場の急下降、800m程下った川原にテント、やはり、翌朝はマイナス10℃で寒い。
第三日目 右岸のヤク道を下る、岩場を巻き、川は一部凍結した難所もあり、途中ゴンパ(古い寺)の前にある小さな茶店?で、持参した昼食。途中、五体投地の女性2人組みを追い越す。
今日は下りオンリー、精神的にもコルラした安堵感もあり皆なんは和やかに下山した。
谷の最後は切れたった渓谷を見下ろし、そこを抜けると、突然平原となり迎えのランクルが待っていた。
コルラの全行程52kmのうち10kmは車で移動したが、全員元気でほぼ歩き通した。
5月26日 マナサロワール湖のほとりに有るホルチュの招待所(ホテル)で5月9日以来の禁酒令が解禁になり、日本から持参した日本酒でコルラ成功を祝った。
(中島眞一) |
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